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Planetarianはロボットの”ゆめみ”が印象的な良作Webアニメ。

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今回は最近みたWebアニメPlanetarianについて紹介しようと思います。
あんまり期待してなかったのですが、思ったよりもいいアニメでした。Web版は全5話でサクッとみられます。ネタバレはあまり無いです。

どんなアニメ?あらすじ

舞台は細菌兵器によって廃墟と化した封印都市。
アニメの主人公の屑屋(本名不明)は封印都市に侵入して、まだ使えるものや食料がないかと探します。屑屋というのはそういうことを生業としている人で封印都市は未だに自動防衛システムが稼働しており、対人戦等機械が徘徊しているのでとても危険が多い中を進むことになります。
屑屋自身の所持している食料もクラッカー数枚とかなりギリギリの中で、花菱デパート屋上プラネタリウム館でプラネタリウムの解説員をしている“ほしのゆめみ”というロボットと出会います。初めは全く相手にしようとしませんが、ゆめみの250万人目の来館者ということでゆめみの解説とプラネタリウムを鑑賞する羽目になり、またゆめみと接する中で徐々に心情が変化していきます。

ほしのゆめみとは?

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花菱デパート屋上プラネタリウム館でプラネタリウムの解説員をしているロボットです。封印都市にまだ普通に人が住んでいたころに作られたロボットで、大戦中に置き去りにされていました。その時にゆめみと一緒に働いていた人たちはゆめみを残していくことにひどく心を痛めていました。外部電源から充電して稼働しているため、今もわずかに外部から送電されているが、わずかな電力のため1年間に1週間しか稼働できず、それ以外の時は眠っていました。そのわずかな稼働時にたまたま屑屋が訪ねてきました。
もともとそういう風にプログラムされているからか、人間を喜ばせる、人間に仕えるという信条を中心として動いていて、屑屋も本当は248万7,290人番目の客でしたが、少しでも喜んでもらうために250万人目として迎えます。
また自分自身は少し壊れています、と言っています。

見どころと感想。

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屑屋とゆめみの微妙にかみ合わない会話とゆめみの雄弁さ。

ゆめみはずっとデータの更新がされていないので、滅んだ都市で今も一人でプラネタリウムの解説をしようと観客が来るのを待っています。ゆめみの同僚はゆめみを残していくときに戻ってくるというような趣旨のことをゆめみに言っているので、もしかしたらゆめみは彼らが帰ってくるのを待っている想いもあるのかもしれません。屑屋と会話がかみ合わないのも当然と言えます。屑屋からしてみれば、命がけで封印都市に潜入しているので、使えるものがあればすぐに手に入れて早く都市を去りたいはずです。その屑屋に“せっかくなので”とか、“250万人目の記念講演をぜひ”、と勧めてくるゆめみが多少強引で、少し哀れにも見え、実際屑屋の立場だったら確実にイラっとすると思いますが、それでもゆめみの講演を聞いてみようかな、と思わせる不思議な引力があると感じました。怒って怒鳴っても相手はロボットだから仕方がないしね。ゆめみはロボットなので感情の表現は基本しません。それでも、29年ぶりの来客である屑屋がゆめみにとってはたまらなくうれしかったのかもしれません。ゆめみは屑屋が都市を出ていこうとするときも自己の判断で見送りにつき沿います。徹底して人間に仕えることを喜びとしているのです。そのように終始、ある面人間以上に人間と通じる潜在的な素養がゆめみにはあるように感じられるのがとてもうまく描かれていました。

屑屋の変化。

最初はゆめみを邪魔者のように扱いますが(実際仕事にとっては最初から最後までかなり邪魔)、徐々にその態度にも変化が見られます。見た目以上にこの屑屋、感化されやすい人ですね。ちょっとネタバレですが、最終的にこの屑屋は屑屋ではなく、“俺は星屋だ”と名乗るようになります。星屋って(笑)。ほしのカービィみたいな。

お前はロボットの神に何を願ったんだ?

これは最後の方で屑屋がゆめみに対してした質問です。僕がこのアニメで最も印象に残った部分でもあります。この質問にゆめみがなんて答えたかは気になる人は見てみてください。個人的にはそのゆめみの返答がとても良かった。AIが盛んに研究、開発され、時には多くに仕事がAIに奪われるだとか、AIが人間を滅ぼすと言ったとか(これは完全にパフォーマンスだと思うけど)言われることもよくありますが、きっとそんなことは起きないでしょう。悪い面を見る人が必ずいて、そういうものは人の関心を引き付けるから、たくさん報道されるけど、その開発に携わっている人もそんな未来は描いてはいないはずです。ロボットによって新しい仕事が生まれ、単純作業やより複雑な作業をロボットがこなすようになり、すべての人間がより創造的な、個性的なことに打ち込めるようになったり、人の生活をより豊かにしてくれるものであるはずでしょう。ロボットやAIというものはたぶん、人類歴史上最高の人間のパートナーになる、そう思わせてくれるようなゆめみのささやかな願いにとても感動しました。

以上。僕が見たのはWeb版のものだけですが、劇場版もあるのでそのうち機会があったら見てみたいです。