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【読書を始めた人に】年間50冊の本を読む僕が実践する効果的な本の読み方

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ブログを始めてからというもの、本を読むことを同時に覚えた。ネットやテレビを通して得られる情報はいつまでたっても信憑性に乏しく、偏っていたりするものが多く、未だ真に深い知識を得ようと思ったら本が最善だ。最近は年間50冊くらいの様々な本を読むようになって(ノンフィクションがほとんど)、読み終えたときの達成感はとてもいいものがあるのだけど、厚い本であればあるほど、内容をほとんど忘れてしまい、残念な気持ちになることがあった。というか今でもあるけど、本の読み方を少し工夫するだけで、より効果的に本が読めるようになった。ちょっと手間だと感じることもあるが、頭の中に読んだ内容が大分残るようになってきたので、それを思えば全く惜しむ必要はないと感じている。
今回は本を読むときに実際に僕が実践している効果的な本の読み方をまとめていこうと思う。
実践するための〝手軽さ″と〝効果性″の二面から、評価の高いものから順に列挙していくことにする。
では。


Ⅰ:章、節などのタイトルから内容を予測する。

基本的にどんな本も最初の方に目次があると思う。最近はいきなり読み出す前に、目次を少し時間をかけてよく眺めることにしている。文章というのは必ず流れがある。帰納法と演繹法を適切に織り交ぜた論理的な展開と最終的な結論、すなわちピラミッドプリンシプルの考える技術、書く技術で知られるバーバラ・ミントによれば、〝文章とはすべからく読み手にただ一つのメッセージを伝えるためのもの″だ。そのメッセージは読み手の疑問に答えるものであり、各章、各節の要約を束ねることで必然的に得られる最終的な結論である。そのメッセージを如何にくみ取るかということが本を読む上で一番大事なことだ。本を効率的に読む第一の方法は〝文章全体の流れとメッセージを事前につかむこと″である。

考える技術、書く技術にはすべての文章はピラミッド型になると解説される。図は同書より抜粋

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画像が荒くて申し訳ないが、
これが文章の構成であり、ピラミッドの一番頂上がその結論だ。そしてその一段下に重要なキーラインがいくつかあり(この図では3つ)、その下の各節がそれぞれを構成している。どこにおいても一つ上の段は下位レベルを要約して得られる小メッセージである。そしてそれを束ねたものが頂上の結論であり、文章全体を通して筆者が伝えたい内容となる。このような原則に基づいている。
具体的な文章だと下図のようになる。

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ピラミッドの頂上が筆者が伝えたいメッセージであり、下の段に降りてその根拠を述べていく。これが最も分かり易い文章の書き方らしい。

すなわち各章、各節にも小メッセージがあるので、最も的確に一フレーズに要約することが出来れば、おのずと著者の意図とメッセージが分かるようになる。勿論文章全体の中には様々な知識や具体例があるし、著者自身の考えもあるだろう。でも一番伝えたいメッセージは一つに絞ることができる。そこに至る流れを本を読みながら理解出来れば、理解力は飛躍的に上がる。この章の結論は〝~~~″、この節で最も言いたいのは〝~~~″、というところを当たりをつけて読み始める。

そこで最近本を読むときは、目次の章タイトルや節タイトルなどのタイトルをよく読み脳をフル回転させて、その言わんとすることを自分なりに考察してみる。これには少し時間を要するし、もちろん全く見当違いのこともある。しかし見当違いであればあるほど、予想を裏切られるので自分の印象にはいっそう残り易くなる。できればこの本を通して著者が言いたいことはこういうことではないだろうか?と目星をつけて読み始める。すると俄然、本を読むモチベーションにもなる。

最近読んだ名著〝サピエンス全史”を例にして考えてみると、第13章から15章の目次はこのようになっている。

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サピエンス全史(下)より抜粋

この目次からどのようなことが分かるだろうか。
例えば、12章のタイトルは〝宗教という超人間的秩序″だ。〝秩序″とは〝混沌″の反対の言葉で、〝社会などが整った状態にあるための条理″という意味である。昔は今ほど政治、経済、法律が整ってなかったことを思えば、宗教が人間に秩序を与えていた、すなわち宗教の貢献について述べようとしているのではないかということが瞬時に分かる。一つ下の段に降りて節のタイトルを見てみると初めは〝神々の台頭と人間の地位″となっている。〝台頭″とは〝勢力を得てくること″という意味である。すなわち、神という存在、または概念が勢力を強めてくるようになったということでそれが人間の地位に影響を与えたということが分かる。それはちょっとでもキリスト教やイスラム教に関する知識があれば、神が創造した人間として、他の動物にはない神聖さが人間の地位の向上をもたらしたということが分かるし、そのような内容について著者が触れるのではないかと予想できる。
ではその次の〝偶像崇拝の恩恵″はどうだろうか。
一神教は基本的に偶像崇拝を嫌う。その恩恵ということはここはむしろ一神教についての内容ではなく、どちらかというと〝多神教の貢献″について述べているのではないだろうか、と予想できる。

このように目次だけでも本の内容が多く予想できるし、自分の知識を活用するいい機会にもなり、本を読みながら自分の考察したものが大体その通りだったか、それとも大きく食い違っていたのかを見ながら読んでみると印象に残りやすい。

Check
各章、節などの内容をタイトルから予測し、全体の流れとメッセージを読み始める前につかむ。




Ⅱ:じっくり読む本か、流し読みする本か。

本にはいろいろなタイプがある。
非常に専門的な知識が詰まった本や何かに対するノウハウに溢れた本、創造性を刺激する本に、見ているだけでワクワクするような本、勇気がもらえる本など。じっくり読み進めたほうがいいものもあれば、勢いに任せて全体をサラッと把握するだけで十分なものもある。
つまり何の考えもなく読み始めるのではなく、今から読もうとする本が自分にとってどのような意義を持つのか、メリットがあるのかをちょっと考えて読み始めてみる。
僕の場合は本の内容に対する〝自分の関心のレベル"と〝メリット"により、少し時間をかけてじっくり読む本か、流し読みする本かを決める。

じっくり読んだ本の例として、
〝サピエンス全史″、〝物理の発見″、〝考える技術書く技術″などがある。

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〝サピエンス全史″と〝物理の発見″は両方とも歴史書であり、人類史と物理史をそれこそ著者の生涯にわたる研究なしにはあり得ないほど深い内容が詰まっていて、僕の関心のレベルがとても高かった。〝考える技術、書く技術″は文章を書くということが苦手だったので、最初の数ページを読んだだけで目から鱗だった。この本の内容を全て自分のものにするのは非常に難しいけど、出来れば高校や大学の授業でこんなに実践的な内容を学べたらどんなにいいかと思ったくらいだった。 故にこういった本は読むのに多少時間をかけても人生にプラスだと信じている。

流し読みする本の例として、
〝統計学が最強の学問″、〝僕らはまだ世界を1ミリも知らない″。などがあった。

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〝統計学が最強の学問″はとても期待して読み始めたが、統計学の紹介的な面が強くて途中からあまり面白いと思えなくなってしまった。ゆえに途中からこの本は流し読みをするようにした。そういうこともありだと思う。〝僕らはまだ世界を1ミリも知らない″は経験談なので、内容自体は表面的でそれほど深くはない。著者の世界一周の体験が語られていて僕の関心のレベルはとても高いので読んだけど、じっくり読む必要もないくらい内容は浅い。
じっくり本を読む場合は、読み終えるのに1,2週間かかってしまうこともあるので、2冊3冊比較的読みやすそうな本と並行して読むことにしている。その方が途中で飽きずに読み続けられるし、一カ月に4冊から5冊くらい読める。

Check
本の内容次第でじっくり読む本か、さらっと読む本か決める。




Ⅲ:線を引きながら読む

とても一般的な方法だが、ちょっとしたコツがある。
時には何種類か色が違うマーカーを用意して、内容によって色を分けて線を引くという人もいるかもしれないけど、ハッキリってそこまでするのは面倒だ。マーカーは一種類でいい。重要なのは〝どの一文、または段落に線を引くか”である。
その答えとしては、〝その節や段落のメッセージに最も近い内容に線を引く″のがいい。逆に言うとその一部分だけがしっかり頭に入れば、あとはその補足説明、すなわちなぜそう言えるのか、または延々と具体例を詳細に語っていたりする部分が続くことが多い。勿論そういったところも興味深いけど、しっかりと覚えたいのは核心的な一文である。

再びサピエンス全史を例にとるとこのような感じになる。

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線を引いた部分は〝なぜ歴史を研究するのか″という問いに対する著者自身の見解を述べている。その前の部分は全てその理解を助けるための例え話に過ぎない。いつまでも自分の中に残しておきたい重要なポイントは本当に限られた部分でしかない。そういうところを逃さないこと。

Check
著者が読者に伝えたい最も重要なメッセージに線を引く。




Ⅳ:章、節におけるメッセージを自分の言葉で簡単にまとめる。

これはとても効果性が高いが、手軽にできるという訳ではないので4つ目にした。
内容的にはⅠ、Ⅲに極めて近い。ただ違うのは本に対してさらに主体的に〝書いてある内容を自分の頭で理解し、一文でもいいので自分の言葉で文章化する″という作業だ。
一言でいうと紙に書いて自分の言葉でまとめる。
再びサピエンス全史の例にすると次のようになる

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章のタイトルと節のタイトルを書いて、読んだ部分のポイントとまとめ、自分の言葉による説明などを一文でもいいので書く。 このようにするメリットとして、自分で言葉を考えないといけないので、記憶として定着しやすいし、一冊の本を方眼紙数枚にまとめた要約ペーパーが出来上がる。本の内容を復習しようと思った時に見返せば、全体の流れがスムーズに頭に入ってくるし、この要約ペーパーを眺めているだけでも悦に浸ることができる。慣れてきたらそこまでやらなくとも頭の中で読んだ部分の要約をするだけでいいと思うけど、個人的には、本当によく理解し、自分の知識にしておきたい本はいくつかこのようにして取ってある。 最近読んだサピエンス全史の場合は全体でこれだけの要約ペーパーが出来上がった。

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これを見返すのがとてもうれしい。

Check
本の内容を自分の言葉で要約する。




Ⅴ:本の内容をブログ記事にする。

ここまでするともう読書の域を出てしまっている気がするけど、せっかく本を読んだのだから、それが本当に素晴らしい内容なのであれば、是非ともきれいにまとめて拡散したいところだ。あなたが今読み終えた本は友人にも自信をもって薦められるだけのものだっただろうか。もしそうであるならば、それを分かり易くまとめたり、または一部分をピックアップして別の角度から眺めた記事を書くとかすればそれはきっと誰かのためになるのではないだろうか。
ブログ記事にまとめることで、〝文章をまとめる力″や〝出来る限り簡潔に人に伝える力″が養われる。
また、本を通し学んだ内容を後で誰かに説明できるだろうか。読んだ内容を1時間以内に家族や友人に分かり易く伝えると思って読む。後でそうしなければならないとしたら、本を読むモチベーションが上がる。もっと必死に理解しようと思う。
これは今すぐにでも実践できる簡単なことで〝読んだ本を後で誰かに説明する″と思って読むだけでも理解力は飛躍的に上がる。

Check
読んだ本ブログ記事にする。誰かに説明すると思って読む。




Ⅵ:後で読み直したい部分に付箋をつける。

付箋を活用するのもいいと思う。
この内容は素晴らしい、忘れたくないとか、今度実際にやるときにこの内容を実践しよう!と思うような部分があれば、付箋をしておいて後で読み返してみよう。時間を置けば置くほど、新しい経験を積んでいるので前回読んだ時とはまた別の発見があるかもしれない。

付箋を貼るページ
・特に印象に残った部分
・感銘を受けた部分
・具体的な行動を教えてくれる部分
・やってみたいと思った部分 など


月10万円稼ぐ株の授業
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例えばこの本の場合、株のやり方として、自分の勝敗を分析できるように表を作ると述べている。そのページに付箋を貼っておいて、エクセルで後で似たような表を作った。

考える技術書く技術
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この本は素晴らしいノウハウに溢れているので、付箋もこれだけ増える。このほとんどが文章を書くときなどに実践すべき超具体的な部分だ。

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付箋を貼って何度も読み返す。




どうでしたでしょうか?
以上が年間50冊の本を読む僕が実践する効果的な本の読み方になります。まぁこんなものは個人的な一つのやり方に過ぎないです。もっとたくさんの本を読む自由な時間があったらいいのになぁ。

ではまた。