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東証一部上場を利用したイベント投資。2019年のデータを基に勝率の高い投資法を紹介する。

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こんにちは。
最近はイベント投資についての勉強なり、解析なりをしている筆者です。
今日は東証の一部に上場、市場変更した際のイベントの前後で株価の騰落率がどのように変わるか、2019年の銘柄のデータで調べてみました。
傾向がわかれば、そのイベントが起こるタイミングで売買することで勝率を上げることができると考えたからです。イベント投資のメリットは一度取引の仕方が確立してしまえば、ある程度長い期間にわたって再利用できます。
以前は人気優待株の利権落ちを利用した空売りを紹介しました。
一部への上場には以下の二種類の場合に分けて騰落率をまとめてあります。

Ⅰ.東証二部から一部への上場
Ⅱ.マザーズから東証一部への市場変更

です。
後述しますが、騰落率調査の主な転換点は次の三つで考えました。

1. 東証一部への上場または市場変更の承認日
2. 東証一部への上場または市場変更日
3. 上場後、翌月末前後のTOPIX買いが入るあたり。

結果としては、東証二部から一部に上場する際は、①上場承認日の前後で売却、②承認日からTOPIX買いが入るまでホールドで買いの勝率が高いことがわかました。またマザーズから東証一部に市場変更する際は、①上場承認日の前後で売却、②TOPIX買いの前後で『空売り』、③承認日翌日に『空売り』を入れてTOPIX買い後に返済することで勝率が高いことがわかりました。

なお、これはあくまで僕が個人的に勝手に調べてまとめたものなので正しい解析結果かどうかはわかりませんし、株取引はあくまでここの判断と責任でお願い致します。
少しでも参考になれば幸いです。それでは。



まず、今年に東証一部に上場した銘柄を調べる。

これはネットの日本取引所グループのサイトですぐに調べられます。以下のサイトです。

日本取引所グループ

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日本取引所グループ公式サイトより

実際のサイトはこのようになっています。
今年、東証二部より一部に上場した銘柄、マザーズより東証一部に市場変更した銘柄、JASDAQより市場変更、などの銘柄がリスト化されています。これはとてもありがたいですね。
一緒にまとめてもよかったのかもしれないですが、今回は①東証二部より一部へ上場、②マザーズより東証一部へ市場変更の二つを別々に騰落率を調べました。


どの期間の騰落率をまとめたの?

後ほど掲示する騰落率は次の図中のものです。

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東証二部より一部へ上場
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マザーズより東証一部へ市場変更

①上場承認日前後
②承認日翌日から一部上場日
③上場日前後
④上場日からTOPIX買い前
⑤TOPIX買い前後
⑥承認日からTOPIX買いまで
⑦承認日翌日からTOPIX買いまで

騰落率の調査はこの7つにしました。一つ一つ解説します。


①上場承認日前後

承認前後というのは、TDnetで確認できる、東証一部への上場または市場変更の承認が開示された日とその翌日の騰落率を調べています。承認されてすぐに上場するわけではありません。承認された時点でその1~2週間後に一部に上場することがわかるので普通に考えれば、翌日の株価は上昇すると思われます。

②承認日翌日から一部上場日

承認の翌日、すなわち大体は承認によって買いが入って株価が上がった日から、実際の上場日までの騰落率をまとめました。

③上場日前後

上場した日とその翌日の騰落率です。

④上場日からTOPIX買い前

上場日の翌日からTOPIX買いの前あたりまでの期間の騰落率を調べました。

TOPIX買いとは
新しく東証1部に上場すると TOPIXに連動するようにファンドは
必ず新規銘柄を時価総額の割合分を買います

TOPIX買いとは簡単に言うと、東証一部に上場するとTOPIXに組み込まれるので、機関投資家はポートフォリオに組み込むためにその銘柄を買い付けることです。しかし、既に機関投資家が所有していたら、逆に売却することもあります。
上場銘柄は上場の翌月にTOPIXに組み込まれるため、一説によると機関投資家は、ある銘柄が上場した日の翌月末の25日から翌々月の頭くらいまでにTOPIX買いを行う傾向にあるようです。
MarketSpeedなどのチャート分析ソフトで見るとそのあたりで出来高が急増していることがわかります。

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楽天証券『マーケットスピード』より

これは例として持ってきたSFPホールディングスの上場前後の値動きです。
この場合は承認日の翌日に大きく株価が上がっています。それに対して実際の上場日はそれほど動いていないですね。上場日が2019年の2月28日だったのでTOPIX買いが行われるのは翌月の末から翌々月のはじめあたりになります。図中の3月の終わりで少し株価が下がって出来高の増加とともに株価も上がっていることがわかります。
したがって、④は上場日翌日から翌月末くらいまでを基準として騰落率を調べました。

これがおそらくTOPIX買いです。
おそらくといったのは、機関投資家も自分の動きを読まれないようにするので、必ずこの前後でTOPIX買いを行うとは限らないからです。ただし、結果的には出来高を見れば一目瞭然ですね。

⑤TOPIX買い前後

TOPIX買い前後は出来高も参考にしていますが、基本的には上場の翌月末(25日あたり)からその次の月のはじめ(3~5日あたり)の騰落率を調べました。

⑥承認日からTOPIX買いまで

⑥は上場承認が提示された日からTOPIX買いまで、つまり承認前から翌々月始めまで持ち続けた場合です。

⑦承認日翌日からTOPIX買いまで

⑦上場承認日の翌日からTOPIX買いまで持ち続けた場合の騰落率です。承認日翌日にしたのは、立会外分売や企業の意志表示などをしっかりと調べておかないと承認日にすでにその銘柄を所有しているということは難しいからです。
 しかし、承認日は必ずTDnetで出るのでその後に購入するのは比較的たやすいと思います。


騰落率結果_2019年東証二部より一部へ上場銘柄

以下が騰落率を調べた結果です。

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東証二部より一部へ上場

左側に銘柄のリストがあり、右側に①~⑦の騰落率が載せてあります。騰落率がプラスだったものは青の背景色で、マイナスのものは赤の背景色にしました。
また下の二行は騰落率の平均と標準偏差です。
これを見ると、①ではAve.がプラス10.39%と高くなっています。つまり、承認日の翌日は多くの銘柄で株価が上昇したということです。また標準偏差的にも5.92と他と比較して、低めなのでバラつきも小さく、運悪く大きく負けるということも少なそうです。
それに対して、②、③、④、⑤、⑦では平均値はかろうじてプラスですが、ほとんど有意差はないように思います。つまりイベント投資をするには適切ではないということです。
⑥はどうでしょうか。平均は大きくプラスなので、一見悪くないように思います。しかし、これは『承認日からTOPIX買いが入るまで』なので承認日前後の騰落率も含まれます。また、標準偏差も13.97と比較的高く、-16%,-11%と大きく負ける時もあるということ、期間が長めなので日経平均につられる可能性が高いこともあり、博打の要素が強くなります。ただ一つ注目したのは、Ave.としては①よりも少し上がっていることです。
つまり承認日より所有していて、承認日翌日に売却しないでTOPIX買いまで持ち続け、その後に売却した場合は、承認日翌日に売却するよりも得られるゲインが多くなる可能性があります。ただ、ボラリティが高いので、大きく負ける可能性もあります。承認日翌日に売却すれば、負けることはずっと少なそうです。
 それを何かに利用できないかということで思い至ったのは、承認日翌日に傾向に反して下落した銘柄をそこで購入しておき、TOPIX買いの後に売れば、勝てるのではないかということです。
 これはまだデータが少ないので(図の中では信和(株)のみ)何とも言えないですが、傾向によって売買をするイベント投資としてはありかもしれません。機会も一年の間にそれほど多くはないですが。

東証二部より一部上場まとめ
具体的なアクションとしては次の二つになりました。
①上場承認日前に所有しておいて、承認日翌日に売却する。
②承認日翌日に下落した銘柄をTOPIX買いまでホールドし、その後売却する。

次にマザーズより東証一部に上場した場合の騰落率を載せます。


騰落率結果_2019年マザーズより一部へ上場銘柄

結果のまとめが以下になります。

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マザーズより東証一部へ市場変更

①は大体同じですね。承認日の翌日に売却すれば高い勝率になりそうです。
②、③、④、⑥はあまり平均値で高くないのでイベント投資としては使えなさそうです。
⑤、⑥はかろうじて利用できるでしょうか。
⑤は標準偏差が少し高いですが、TOPIX買いの前後で『空売り』をすることで少し勝率を上げられそうです。15銘柄中9銘柄が下落で6銘柄が上昇なので60%程度はTOPIX買い前後で下落する可能性があるようです。
⑦も少し使えそうです。⑦の場合は承認日翌日に売りを入れて、TOPIX買い後に返済する、という形になりそうです。15銘柄中10銘柄は売りで勝ちになっています。また、平均値が-4.46%ですが、RPAホールディングスが+69.07%を含みながらのマイナスなのでこのような銘柄をファンダでうまく回避できれば、-4.46%よりも大きなリターンが得られそうです。

マザーズより一部市場変更まとめ
具体的なアクションとしては次の三つになりました。
①上場承認前に所有しておいて、承認日翌日に売却する。
②TOPIX買いの前後で『空売り』する。
③上場承認日の翌日に『空売り』を入れて、TOPIX買いの後に返済する。

はい。
ということで今回は東証一部上場におけるイベント投資2019年データまとめでした。
当たり前ですが、僕は株について独学で勉強中の素人なのであまり真に受けないでくださいね。実際に売買するときは今回見た傾向だけでなく、今の株価が割高であるとか時価総額やPER,PBR,今後のファンダ、現在の日本相場の良しあしなどを総合的に判断して売買することになると思います。

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