今日は過去分詞についての補足説明です。
英語でもそうですが、ポルトガル語の過去分詞には次の3つの用法があります。
過去分詞の用法
1. 受動態
2. estar + 過去分詞で状態を表す
3. 名詞の後ろに来て名詞を修飾
過去分詞による受動態
これは参考書に書いてある通りです。
ser + 過去分詞 + por + 行為者
例)O almoço é preparado por minha mãe.
昼食は私の母によって準備されます。
ただ過去分詞の後ろは常に、porとは限らなりません。
よって受動態の基本形は【ser + 過去分詞】、これだけですね。
例えば、
Esta casa é feito de madeira.
この家は木製です。(木から作られています。)
誰によって作られたかに触れれば、por + 人となります。しかし、この場合は、「木から」作られるという材料を示しているので「de」を使っています。
受動態については以上です。
estar + 過去分詞で主語の状態を表す。
この用法では、英語はbe動詞の役目をポルトガル語の「estar動詞」が果たします。
例えば、
That store is opened.
この文を“あの店は開けられる”と受け身で訳す人はいないですよね。
「あの店は開いている」が正しいです。店がどういう状態なのかを説明しています。
ポルトガル語はこの「is」を「estar」動詞に変えれば良いです。
Aquela loja está aberto a partir de 9 horas.
あの店は9時から開いている。
Eu estou cansado por sem comer o almoço.
昼食食べなかったから、私は疲れている。
Eu estou preocupado se ele passar a exame vestibular.
私は彼が入試に通るかどうか心配している。
「心配している」と訳すからと言って、preocupandoと現在進行形にすることが良くあるミス。心配しているのは「今」なので、間違ってはいませんが、「動作」ではなく「心の状態」を表すものですよね。ですので過去分詞が正しいです。
日本語は「現在進行形」と「状態」、本来異なるものを「~している」、と同じ活用を使っているのでややこしくなります。
英語の勉強をしていて、そのことに気づけていない人がたまにいたりします。
ポルトガル語では他にも「Estar + 述語」で状態を表すものはたくさんあります。
以下例。
Estou bravo 私は怒っている
Estou triste 私は悲しい
Estou feliz 私は嬉しい
Estou confuso 私は混乱している
Estou com dor de cabeça 私は頭が痛い
Estou com fome 私はお腹がすいている
Estou com febre 私は熱がある
Estou com gripe 私は風邪です
Está quebrado 壊れている
Está descoberto 発見されている、ばれている
Está chieo de ~ ~で満たされている、~で一杯だ
探せば他にもたくさんありますよ。
ちなみに「com」 を使うときは、「知覚」や「五感」に関するとき。痛み、空腹などですね。
名詞の後ろに来て名詞を修飾
3つ目は名詞のすぐ後ろに過去分詞を置いて、その名詞に説明を加えるというもの。説明を付け加えるという感覚を養うと話しながら言い足りないことをより具体化するために自然と付け加えたりできるようになるので便利です
Tirei uma foto da montanha coberta de neve.
私は雪に覆われた山の写真を撮った。
「coberta~」部分を無くしても、「私は山の写真を撮った」という文として完成しますよね。
そこにさらに「どんな山なのか?」を具体的にしたいと話しながらふと思えば、名詞の後ろに加えればよいわけですね。
Onde você achou este copo quebrado?
あなたはどこで、この壊れたコップを見つけたのですか?
ただのコップではありません。quebradoをつけて「壊れたコップ」と指定しているのが分かりますね。
Minha cartão de crédito roubado no ônibus me encontrou na delegacia.
バスで盗られた私のクレジットカードが警察署で見つかった。
過去分詞の使い方は以上の3つになります。どれもポルトガル語の表現力を高めるのには大切なのでしっかり覚えてくださいね。