ポルトガル語とスペイン語のどっちを学習しようか迷っていませんか?
またはどっちが簡単なのか、難易度に差はあるのか等々、初めは疑問に思いますよね。
今回はポルトガル語とスペイン語のどちらを習得すべきか?という疑問に私なりにお答えします。
やろうと思えば同時学習も十分可能ですよ。
影響力や実用性を考慮するならスペイン語!
結論から言うと、スペイン語を学んだ方がメリットは大きいでしょう。
まず、スペイン語話者のほうがポルトガル語話者よりも多いです。
話者が多い方が、習得したときに多くの人とコミュニケーションが取れます。
それだけ需要もあります。
とくに南米ではスペイン語を話す国がほとんど。逆に南米でポルトガル語はブラジルのみです。
これは南米ではブラジルだけ、ポルトガルの植民地だったからであり、他の国はスペインの植民地だったんですね。
従ってどちらを学習するかは
① 基本的にはスペイン語
② ブラジルやポルトガルが好きならポルトガル語
③ どちらかをメインにしつつ両方同時学習も可能!!
こんな感じじゃないでしょうか。
ポルトガル語とスペイン語話者の人口は?
世界ではポルトガル語とスペイン語のどっちが多く話されているのでしょうか。
世界の言語ランキングはおよそ次のようになっています。
順位 | 言語 | 人口 |
---|---|---|
1 | 中国語 | 13億7千万人 |
2 | 英語 | 5億3000万人 |
3 | ヒンディー語 | 4億2000万人 |
4 | スペイン語 | 4億2000万人 |
5 | アラビア語 | 2億3000万人 |
6 | ベンガル語 | 2億2000万人 |
7 | ポルトガル語 | 2億1500万人 |
8 | ロシア語 | 1億8000万人 |
9 | 日本語 | 1億2700万人 |
10 | フランス語 | 1億2300万人 |
参照元:世界の言語ランキングTOP31!アラビア語が驚異の成長率に|翻訳会社WIPジャパン
スペイン語は4億2000万人で4位、であるのに対してポルトガル語は2億1500万人で7位と2倍近い差がありますね。
話者数的にスペイン語優位です。
ただし、ここで注意してほしいのは、【話者人口=その言語の影響力】ではないという点です。
言語の影響力ランキングでもスペイン語が優位
影響力を推し量るには地理や経済、コミュニケーション、メディア、外交などのいくつかの定点が必要です。幸いネット上で、各観点を数値化し、影響力を算出したデータがあり、以下のようになっています。
順位 | 言語 | スコア |
---|---|---|
1 | 英語 | 0.889 |
2 | 中国語 | 0.411 |
3 | フランス語 | 0.337 |
4 | スペイン語 | 0.329 |
5 | アラビア語 | 0.273 |
6 | ロシア語 | 0.244 |
7 | ドイツ語 | 0.191 |
8 | 日本語 | 0.133 |
9 | ポルトガル語 | 0.119 |
10 | ヒンディー語 | 0.117 |
参照元:世界でもっとも影響力のある言語ランキングTOP10|翻訳会社WIPジャパン
スペイン語は4位でスコアは0.329であるのに対し、ポルトガル語は9位でスコアは0.119です。3倍まではいきませんが、やはりスペイン語が優位です。
身に付けるなら影響力が大きい言語のほうがいいでしょう。
よって学習するならスペイン語です。
ポルトガル語とスペイン語を使う国は?
スペイン語とポルトガル語が公用語となっている国をまとめると次のようになります。
地域 | スペイン語が公用語の国 | ポルトガル語が公用語の国 |
---|---|---|
中米 | キューバ | ー |
ドミニカ共和国 | ー | |
メキシコ | ー | |
グアテマラ | ー | |
エルサルバドル | ー | |
ホンジュラス | ー | |
プエルトリコ | ー | |
ニカラグア | ー | |
コスタリカ | ー | |
パナマ | ー | |
南米 | コロンビア | ブラジル |
ベネズエラ | ー | |
エクアドル | ー | |
ペルー | ー | |
ボリビア | ー | |
チリ | ー | |
アルゼンチン | ー | |
パラグアイ | ー | |
ウルグアイ | ー | |
アフリカ | 赤道ギニア | 赤道ギニア |
ー | アンゴラ | |
ー | カーボベルデ | |
ー | ギニアビサウ | |
ー | サントメプリンシペ | |
ー | モダンビーク | |
ヨーロッパ | スペイン | ポルトガル |
アジア | ー | 東ティモール |
ー | マカオ |
中南米はほとんどスペイン語ですね。
唯一ブラジルだけがポルトガル語です。
逆にアフリカはポルトガル語の国が6か国ほどあり、スペイン語圏は少ないようです。
アフリカが将来的にどんどん開発が進んで、発展してくるようになれば、ポルトガル語の影響力も増してくるかもしれませんね。
スペイン語のほうが知名度も高いよ
これは感覚的なものですが、スペイン語の方がやはりメジャーです。
例えば、私は本屋とか図書館とか行くとポルトガル語の参考書がないかチェックします。
その際、ポルトガル語の本は少ないです。小さな図書館だと1冊もないこともあります(笑)。
対してスペイン語は必ず何冊かは見かけます。
やっぱりスペイン語のほうがメジャーなんです。
ポルトガル語とスペイン語はどのくらい似てる?
ではスペイン語とポルトガル語はどのくらい似ているのでしょうか?
次に例文を示しました。
ポルトガル語
O ministério, por meio da Secretaria Nacional do Consumidor (Senacon), também estipulou prazo de 5 dias para a companhia informar como vai acomodar os passageiros que haviam comprado passagens e foram pegos de surpresa com a paralisação dos serviços.
スペイン語
El ministerio, a través de la Secretaría Nacional del Consumidor (Senacon), también estipuló un plazo de 5 días para que la empresa informara cómo acomodará a los pasajeros que habían comprado pasajes y fueron tomados por sorpresa con la paralización de servicios.
どうでしょうか?(スペイン語の訳間違っていたらごめんなさい)
日本の方言のようにめちゃめちゃ似てますよね(笑)。
全く同じ単語も多数あります。発音の違いはありますが、なんとなく意味が分かるんです、お互いに。
前置詞も、どれが対応しているのか見れば分かりますよね。
また文法的にもほぼ同じです。
よって習得の難易度はどちらも大差ありません。
ポルトガル語とスペイン語は互いに通じるの?
ポルトガル語とスペイン語は文章の場合、90%くらいはお互いに理解できると言われます。
先ほどの例文でも確かにそのくらいは似てるかなと思います。
会話などのコミュニケーションでは少し下がりますが、ゆっくり話せば60-80%くらいは理解できるそうです。
意欲があれば、同時に勉強するのも良し!
スペイン語とポルトガル語、どちらを学ぼうか迷っているなら、スペイン語の方がよさそうですね。
ただ、もちろん人それぞれなので、目的にもよりますよ。
例えば、私のようにブラジルに行くという目的や興味関心があれば、ポルトガル語を勉強するのはありでしょう!
ポルトガル語をネイティヴ並に極めれば、スペイン語圏の人とも十分コミュニケーションも可能なので決して無駄にはなりません。
また、モチベーションが高い人なら同時学習もありでしょう。
ちなみに同時学習したい人におすすめなのが日本語-スペイン語-ポルトガル語-英語4ケ国語辞典 です。4か国語が載っていて、比較しつつ勉強できます。英語が話せる人だともっと効率的にスペイン語、ポルトガル語が学べます。